ボブ・ディラン自伝

僕の持っているボブ・ディランのアルバムは「HIGHWAY 61 REVISITED」「THE FREEWHEELIN'」「BLOOD ON THE TRACKS」「The Best Of BOB DYLAN」だけなんだな。僕はそんなに熱心にボブ・ディランの音楽を聴いてきたわけではないけれど、でも好きなんだな、ボブ・ディランの歌は。いつだったか、好きだった女の子と車に乗りながらボブ・ディランの「Like a Rolling Stone」や「Knockin' On Heaven's Door」を繰り返し聴き続けていたこともあったような気がしますね・・・・。それで自伝を読んでみて、ハードカバーの単行本で持ち運びが大変でちょっと読むのに時間がかかってしまいましたが、おもしろかったですね。いや、やっぱりこの人はシンガー・ソングライターであって表現される言葉ひとつひとつとても表情豊かで、それがなんか分かりづらい部分もあったりするのだけれど、なんかそれがいいんだよね。影響を受けたものについてもまったくもって正直に愛情を込めて書かれているし、有名になってしまったのはあくまでも結果であって、とても平凡で単純な生活を望んでいる人なんだなっていう気がして好感を持ちました。本ではウッディ・ガスリーからの影響を全編にわたって書かれているんだけれど、僕が大好きなWILCOとビリー・ブラックによる、ウッディ・ガスリーの残した詩に曲をつけて発表されたアルバムは、もしかしたらボブ・ディランによって行われていた可能性もあったなんてことも初めて知りました。本で書かれているウッディ・ガスリーやジョニー・キャッシュロバート・ジョンソンなどの名前は聞いたことがあるけれどまだちゃんと聴いたことがない音楽を聴きたくなってしまった。あと、「オー・マーシー」というボブ・ディランのアルバムの製作に関する文章を読んでいて、音楽に対するこだわりと苦悩の末に出来上がったというそのアルバムをとても聴いてみたい気分なのだ。この自伝は出版社との契約では3冊ということだから第2集、第3集がまだこれから出る予定らしいです。楽しみです。

ボブ・ディラン自伝

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