ドイツ日記 8月20日 曇り

peanut_butter2007-08-29

朝6時に目を覚ます。顔を洗ってホテルの1階の食堂で朝ごはんを食べる。コーンフレーク、パン、ハム、チーズ、ゆで卵、フルーツ、ヨーグルト、パウンドケーキが取り放題。欲張ってたくさん食べてお腹いっぱい。部屋に戻って歯を磨いたり、シャワーを浴びたり、しばらくぼーっとしたりする。窓の外の路面は朝方まで降っていた雨のせいで濡れていて、まだなんとなく雲が多いけれど少し晴れてきた。ホテルをチェックアウトしてフランクフルト中央駅に行った。鉄道でケルンに行く予定にしていたので窓口に行ってタイムテーブルを尋ねる。昼間のフランクフルトも少し散歩することにして11時の特急列車に乗ることにする。昨日の夜歩いた道をまた歩いてみる。少し涼しくて気持ちいい。そうしてまたフランクフルト中央駅へ戻ってきた。
   
ケルンまでの特急列車に乗る。乗車券はもちろんちゃんと買ったんだけれど、やっぱり改札はいっさいないから列車には勝手に乗れちゃうんだなあってまた思う。空港から中央駅の列車は本当に乗車券のチェックもいっさいなかったけれど、さすがに特急列車では乗務員が乗車券を検札しに来た。フランクフルトからケルンまでの乗車時間は1時間10分程度だった。有名なライン川を横断する鉄橋を渡って、12時過ぎにケルン中央駅に到着。朝いっぱい食べたからお腹はすいてなくてお昼ご飯は食べる気にならない。そんなことより列車の中からも見えていたけれど、びっくりしたのが列車から降りて駅の外へ出るとその目の前に世界遺産でもあるとても大きなケルン大聖堂が聳え立っていたことだ。

まずはインフォメーションに行った。窓口でまずケルンの街の地図をもらって、安いホテルがあるか尋ねる。30ユーロのホテルを教えてもらって地図にホテルの場所をチェックした。この日ドイツのサッカーリーグのブンデスリーガのFCケルンとアーセンの試合がケルンであることを調べていたので、その試合のことも尋ねてみた。「ああ、試合はあるけど、たぶんチケットはソールドアウトだね。」って言われてしまった。FCケルンは今は2部リーグだからと思ってあまくみていたけれど、さすがにホームゲームじゃチケットもソールドアウトかって残念に思うけれどなんか諦めがつかなかった。とりあえずリュックをホテルに置いて街を歩きたいと思い、まず紹介されたホテルに行った。ホテルのベルを鳴らすとほっそりして痩せたおばさんが出てきた。部屋空いてますかって聞くと空いていますよって言うんで一応値段を聞くと35ユーロと言われた。えっと、さっきインフォメーションで聞いたら30ユーロだって言ってたよって言ってみると、インフォメーションで予約したら30ユーロだったんだよ、まあ33ユーロでいいよって言ってくれて、とりあえず部屋を見てみるかいって言うんで、はい見ますって鍵を受け取って階段を上がって部屋を見てみた。ベットと洗面と椅子があるだけのそっけない部屋だったけれど、その雰囲気は僕は気に入ったからそこに泊まることに決めた。もうその気になって荷物をその部屋に置いて鍵を閉めて、階段を下りて、おばさんに僕はここに泊まるよ、今から街に出かけてきますと言って鍵を預けてケルンの街へ歩き出した。何はともあれやっぱりケルン大聖堂を見に行くことにした。中に入るとやっぱり今まで見た教会のなかでもとにかく大きいなあって思った。ちょっと椅子に腰掛けてぐるっと中を見回したりしていた。駅からもすぐだしとにかく観光客がたくさんだった。中をぐるっと歩いてみてステンドガラスも大きいしすごいなあって思っていたけれど、僕はなんだかシュールな感じの絵が描かれた天井や柱の部分が気に入ってしばらく眺めていた。
    
それで157mの高さで509段ある螺旋階段を上ることにする。ここに登るのは2ユーロの入場料が必要だった。とにかくぐるぐるぐるぐるって上に登っていった。途中に世界の教会の鐘の中で一番大きいだろうって言われている鐘を見た。それを見ている途中にカコーン、カコーンってすごい大きな音で鐘が鳴り出したんでびっくりした。
 
そんで一番上まで登って街を見下ろす。

ケルン大聖堂を離れてソールドアウトって言っていたけれどスタジアムに行ったらもしかしてチケット売ってるかもしれないじゃんと思って諦めきれなかったからサッカースタジアムまで行くことにした。Googleで調べたスタジアムの地図を持って歩き出したんだけれど、地図で距離感覚がまったくわかんなかったんだけれど、歩いても歩いてもスタジアムにはなかなかたどり着かなかった。もともと歩くような距離ではなかったんだろう。でも僕は意地になって歩いていくことにこだわった。がんばって歩いたらチケット買えるんじゃないかって根拠のない希望を持ってとにかく歩いた。1時間30分くらいかけてやっとスタジアムにたどり着いてなんだか安心した。夜の試合だからまだ人はぱらぱらしかいない。スタジアムの建物の中にいた人に尋ねてみた。今日の試合のチケット買えますかって言うと、ソールドアウトだよ、ちょっと遅すぎたなって言われた。あー、がんばって歩いてもダメなものはダメだったか。まあせっかくきたんだし、グランドを柵から覗いてみたりして、近くにあったFCケルンのグッズショップでTシャツを買った。グッズショップでも今日のチケットもうないのって聞いたらやっぱりソールドアウトだって言われちゃった。それでまあしょうがないよって思いスタジアムを去ることにした。

さすがに街に戻るのは歩いてきた道沿いに走っていた路面電車に乗っていくことにした。そりゃーもうびっくりするほど短い時間で街を走り抜けて、おっといけないライン川まで渡っちゃった。でもドイツの鉄道の鉄橋の横の歩道を歩いてみたかったからその鉄橋を歩いて街へと戻ることにした。鉄橋を渡る前の芝生にはなんと野うさぎがいた。行きの飛行機で見たピーターラビットの作者ミス・ポターの映画を思い出した。鉄橋に差し掛かり橋を渡っているとなんて鳥か分からないけれど川の水面を飛んでいたり鉄橋の先端に止まっていたりとかしたのを眺めながらゆっくりと歩いた。ライン川の川幅は結構あるんだな。
  
鉄橋を渡りきってまたケルン大聖堂の広場までたどり着いた。広場に座り込んでギターを弾きながら歌をうたう少年がいてなんだかいい雰囲気で声を張り上げていたのでしばらく広場の階段に腰掛けてその歌を聴いていた。

サッカーの試合をスタジアムで見れないのは残念だったけれど、そうだサッカー見れるようなスポーツバーに行けばいいんだって思ってサッカーが見れそうなお店を探して、大きなテレビモニターのあったレストランバーに入った。ケルンの地元のビールだっていうケルッシュってビールとソーセージのプレートを注文した。ソーセージには付け合せにたまねぎを柔らかく煮込んだようなソースとジャガイモが乗っている。マスタードをたっぷり付けて食べた。テレビではFCケルンとアーヘンの試合が映っている。FCケルンはゲームを支配していたしシュート数もおそらく多かっただろう。でもアーヘンに1点取られて、そのまま点を決められないでゲームが終わってしまった。1対0でアーヘンの勝ち。ケルンは決定力不足ってどこかの国の代表がよく言われていたみたいな結果だった。バーで見ていたほかのお客さんはシュートチャンスには興奮して声を上げていたけれど、試合が終わって負けていてもそんなに悔しがることもなく陽気に僕のほうにドイツ語が分からないと知ってか英語でバーイって言いながら帰っていった。僕はのどが渇いてビールを3杯飲んでしまった。顔が真っ赤だったことだろう。

バーから出ると酔いを醒ましに鉄橋のほうにもう一度歩いて行って中央駅からの列車とか灯りがともる駅と鉄橋を眺めていた。そのあとホテルに戻って眠りについた。おやすみ。