鼻の頭がムズかゆいのはなぜだろう

仕事帰りの夜、祖師ヶ谷大蔵 Cafe MURIWUIという場所に行った。前にううじんさんのうたを聴きにいった場所でとてもいい雰囲気のカフェだ。僕がそこにたどり着いたとき誰もお客さんがいなかった。好きな席に座って前に食べ損ねて食べたいなあと思っていたハンバーガーと黒ビールを頼んだ。ビールを飲みながらジューって料理する音がしているのを聞いていた。この日はこの場所で「平井正也、おおいにうたう Vol.14 〜秋の平井朗読祭り〜」というライブがあって、ビールを飲んでいたら平井さんが荷物を抱えてやってきた。平井さんはマーガレットズロースの平井正也さんだ。雨降っちゃったねとか、雨男だとかそんな話をお店の人としていた。ギターを取り出して準備したり試しに歌を歌ったりしている様子に耳を傾けながらハンバーガーを食べた。肉厚のあるハンバーグを柔らかな食パンで挟んであってとても美味しかった。カフェにはお客さんが少しづつやってきた。作業的な忙しさからちょっと離れていた日だったからそんなに気分的な疲れはなかったのだけれど、移動とか動き回っていたからか体は少し疲れていたのかもしれなくて、夜は実際に寒くなっていたのだけれど、寒さからか鼻がむずむずしてちょっと風邪なのかぼーっとしていて急に鼻水がすごい勢いで襲ってきた。そんなふうになると何故かいつも鼻の頭がムズかゆくなる。それが気になって鼻の頭ばかり掻いたりティッシュで鼻を咬み続けていた。この日、平井さんはうたを歌い、詩の朗読をした。うす灯りの小さな小屋の中、ろうそくの火が揺れて、薄い屋根には雨がポツポツと打ち付ける音が鳴っていた。やっぱりとてもいい雰囲気の場所だった。そして平井さんのうたや朗読はその雰囲気にぴったりでせつないけれどなんだか暖かい。だけども鼻水はちっとも止まらなかった。暖かいスパイスチャイを追加注文していただいた。平井さんと奥さんで組んでいるnelcoで作った「本ねるこ」というフリーペーパーをいただいた。やりたいこと、やりたくないことそんなことを綴った文章が載っていた。いろいろなことを考えてみる。廻りではいろんな出来事が起きているけど、自分の廻りはたいしたことは別になんにもない。それで別にいいんだ。むりなんてしなくたっていいんだ。ただ、よけいなことをたくさんやってやる。でもよけいなことにいちいち巻き込まれてなんかやるもんか。