Caminoスペイン巡礼の道

peanut_butter2008-02-23

日本画家ハヤスコさんの個展に行ってきました。ハヤスコさんの描く絵は日本画って言われてもイメージがピンとこない感じがするのだけどこの日は「日本画で描くスペイン巡礼の道」と題して日本画の材料の説明や作品への思い入れをハヤスコさん自身が話をしてくれました。日本画は岩絵の具を膠(にかわ)で練り、それを水で溶いて絹・和紙・板などに筆や刷毛で描くもののようです。岩絵の具とは天然に産出されるいろいろな色の鉱石を砕いて作ったもので同じ鉱石でも砕く粒子の大きさで色のグラデーションに変化を付けているみたいで、粒子や材質が違ったりするので色を混ぜ合わすことは出来なくてキャンバス上で色を重ねて色に変化を付けていくという。興味深い話が聞けました。「昨日勉強したんですけど」って途中で挟みながら話すのがなんだかおもしろかったです。この日は絵をバックにゲストの方による生の賛美歌も聴くことができました。有名なAmazing Graceも聴けてとても迫力があるけれど穏やかな心地よい歌声がギャラリーに響き渡りました。800kmの道のりを自転車で気に留まった風景をスケッチしながら3週間かけて巡礼の道を旅したそうです。展示されていた絵も旅の途中で書いたスケッチもいい雰囲気で何度も繰り返し眺めていました。実際に巡礼の道の旅で使った自転車は途中でどろぼうに盗まれてしまったようですがその後続けた旅の途中のイタリアでフレームを溶接して作った自転車が展示されていたのですがその自転車もいいなあって思いました。この日展示を見に来ていた家具職人の人が作ったという椅子もいい感じでした。その椅子には巡礼の旅の象徴としてのホタテ貝と途中でたくさんのスタンプが押された巡礼の道のパスポートが飾られていました。
林 靖子 日本画展  Camino-スペイン巡礼の道-
相鉄ギャラリー いずみ野線緑園都市駅徒歩3分「相鉄文化会館」4階
3月2日まで
開館時間 10:00〜17:00