公園にて

天気は秋晴れ、自転車で外に出掛けた。割と近くにあったのに一度も行ったことのなかった近代美術館に行った。招待券をもらったからだ。仕事がらみの展示にもかかわらずそんなに興味も湧かずちょっと冷めている自分に気付くというかここのところずっとそうなんだけれども、まあいいや。売店でいいなーと思った絵はがきを手にするとパウル・クレーの絵だったのでパウル・クレーの絵はやっぱり好みなのかもなあとか思って絵はがきを買った。公園には噴水があってこんな景色だったんだなあって身近な場所だったのに真夜中に歩いたことしかなかったからそんな感じなのだ。


見ようと思っていて見れていなかった「闇の子供たち」という映画が上映されているということで自転車でいつも行く場所よりちょっと離れた場所のシネコンまで行って映画を見た。夕方の5時も過ぎるとまっ暗でちょっと道に迷って上映時間ギリギリだったけれど間に合った。小説が原作みたいだからすべてが本当に起きていることか分からないけれど、おそらく実際に起こっていることを題材にしているんだろう。日本映画なんだけれども、タイの子供たちの姿が演技だとは思えなくって映画といえちょっとつらいだろうなあってことばかり思ってしまった。映画ではない現実で起きているって思ったら複雑な気分だった。だから、こういう映画が意味のあるものになってくれたらいいと思った。人間は身勝手な生き物だって自分もそうだって認めた上でおかしなことに麻痺してしまわないように気を付けて生きていきたい。エンディングに流れる歌が違和感があって映画に必要ないものに感じてしまったのは、個人的な感覚なのだろうけれどそれくらい重たい映画だったからだと思う。