うた、ことば、ごはん、恋愛映画

土曜日、前の日の夜にこっそりMAISON KAYSERで買ったピスタチオのパンを朝起きて食べる。絵に出てきそうなパン。

朝からまたもや早稲田松竹に行って映画を見る。ボーイズ・オン・ザ・ラン。僕といえば笑いが起こったシーンにも泣いてしまうし、いろいろ濡れてしまう、みじめ。見終わったあと、無性にやっぱり行くべきかもって思って、携帯のネットで連絡先調べて電話してみる。ひとりだったらまだ大丈夫だという。行くことにしてまだ時間あるから、二本立てのもう一本の映画を見る。500日のサマー、二度目。またグサグサと胸を突く。恋愛映画二本立て。

缶ビールを買ってそれをチビチビと口にしながら鈍行列車に2時間以上揺られてとある町までやって来た。この紋所が目に入らんかね。

そういえば、お昼食べてなかったのにビールなんて飲んじゃったから少しクラクラ、なんかお腹に入れなきゃと目に付いた松屋豚丼食べた。そうして向かった目的地は、イメージしていなかったほどシャレててご飯がおいしそうなジャズレストラン。あら、何で豚丼なんて食べちゃったんだろう。大好きなピクルスでビールをグイッとすることに。


真夜中の前園直樹グループは2月だったかな。あのときトークセッションで6月も京都と東京で開催みたいに盛り上がってたけど、どうやら実現しないみたい。それならば同じ組み合わせのライブやっぱり見たいと思った。安藤明子さんと前園直樹グループ。あと滅多に聴けないあの歌がこの日は聴けると確信してたから。
「アペタイト(食欲)」
いつも笑ってる君は 涙を流すかな
いつも怒ってる君は 涙を流すかな
かつてのいじめっ子たちは
ごめんなさいって言うかな
赤白帽 隠したのも
壁に悪口 書いたのも
本当は全部僕でした
もう時間がないよ 僕のこの命は
少しづつ 削られていく
君ともっと話をしたかったな
君ともっと話をしたかったよ
腹八分目なんて言わないで
お腹いっぱい食べたいわ
もう見たくないくらい
もう嫌になるくらい
もう見たくないくらい
大好きだったあの人は
頼りない記憶の中
私はいつの日にか君を
もう見たくないくらい
私はいつの日にか君を
お腹いっぱい食べてみたいよ
もう見たくないくらい
もう嫌になるくらい
大切だった思い出は
頼りない記憶の中
私はいつの日にか君を
愛せなくなるのなら
私はいつの日にか君を
お腹いっぱい食べてみたいよ
もう見たくないくらい
もう嫌になるくらい

去年の暑い夏の日に聴いたまだ名前のなかったこの歌は、やっぱり口の中から心臓を鷲掴みにされるようなそんな歌だった。こんなすごい歌を作ってしまう安藤さんはドレスアップしてハイヒール履いてとても素敵だった。写真に撮りたかったけれど写真は禁止だった。演奏終わったらヒール無しの靴にすぐ履き替えてた。前園直樹グループの演奏は30分ほど聴いてもう帰らなくちゃいけない時間だったから途中で抜け出した。最後まで聴けなくてとても残念で後ろ髪引かれる思いだった。

家に着くと遠くに住む陶芸家の方からおかしくて丁寧な手紙が届いてて楽しくなった。展示会はまた遠くだから行けないな。いつか東京でもやるのかなあ。

日曜日、また朝から出掛けた。誘われてた演奏会を聴きにsantoというカフェへ。何ともいい雰囲気の空間でいちいちかわいい。


santoで働くシンガーソングライター高水春菜さんの「コーヒー、一杯 音の旅」という演奏会。民族楽器の演奏会をこれから定期的にやっていくらしい。初めて聴いた高水春菜さんのピアノと歌はいきなり素晴らしかった。そのあと口琴奏者のらるふさんの演奏、なんだか宇宙まで飛んでいってしまうような音世界。

そしてひょうたん笛のたけし君の演奏、高水春菜さんのピアノとの共演がとても心地よくて素敵だった。

演奏とセットのキッシュがまたおいしい。キッシュやっぱり好きだ。そして演奏後にいただいたトマトと粒マスタードとパプリカのパスタもすごくおいしかった。


演奏を聴きに来てたシンガーソングライターの清野真さんも急遽ピアノで弾き語り、紫陽花とひまわりの出てくる今の季節のような歌、素敵だった。ギルバート・オサリバンのカバーとかもしてるらしい。

時間が空いてしまったから入浴券持っていること思い出して銭湯に行った。牛乳石鹸の箱、いい感じ。

カフェ・ムリウイへ。また安藤明子さんとyojikとwandaの共演がムリウイで実現するなんて、ちょっこし感激。ちょっと早めに着いてしまって中に入らず屋外の席でコーヒー飲んでるおばあさんと会話する。もう90歳近いんだよって言っていて去年亡くなったおばあさんとそんな変わらないのに、しっかりした姿や話ぶりに、まだ若いなあと思ってそう伝えると、そんなこと言われてもちっとも嬉しくないって言われてそんなもんかあと思う。友達が連れて来た韓国人の女の子と話す。「八月のクリスマス」って韓国映画、あれいいよね、見たことあると聞くと、ハイありますよっていうから、切ないよねと返す、横から友達が恋愛映画なのと聞く、そうだよ、僕は恋愛映画しか見ないもんと返す、うそでしょって言われるけど懲りずに、本当だよ、だって僕さ現実では恋ってうまくいかないからって言うと間髪入れずに、韓国人の女の子が、そうだねって言う。今日初めて会ったのに。そんなこんなが印象に残っておもしろかった会話のこと。


安藤さんはやっぱりムリウイの雰囲気にすごく合うなあと思う。またここで聴けたことがうれしい。yojikとwandaはほとんど新曲のライブだったけれど、それぞれがいろんな表情の歌でおもしろいことになっていきそう。安藤さんとyojikとwandaの共演では「ハローキティ」CDでのコーラスをyojikさんとwandaくんが見事に再現してて、mizucaで初めてデモを聴かせてもらったときバンヒロシさんがこれね、フェアーグランド・アトラクション風のコーラスだってニコニコと教えてくれたことを思い出して、バンさんに聴いてほしかったと思った。安藤さんのパパの歌を聴いて父の日のことを知ったのだけど、そういえば、先月、飛行機で北へ出張したので空港のおみやげ屋でおいしそうなもの実家に送ったらたまたま母の日に届き、母親から母の日プレゼントありがとうとのメール届いたこと思い出した。いけない、父の日には何も届かないぞと、父親にまた出張のとき何か届くかもとメールすると、期待しないで待ってますとの返事が届く。