玄関の前にはクワガタとヤモリ


内股の部分とうしろのポケットが擦れて穴の空いてしまってから何年もはいてなかったジーパンを引っぱり出してきてそれらの穴の部分の後ろから布を貼付けたり縫ってみた。だから、ブルーのジーパンを久しぶりにはいた。前から気になっていた七針に行ってきた。開演時間ギリギリだったけど間に合った。白い壁の小さな空間には人がすでにいっぱいだった。ネットで音源を聴いていたキョーさんの歌を生で聴いた。ギターの爪弾きとささやく歌にすっと引き込まれた。春風よかった、口笛もよかった。それから東直子さんの短歌や小説の朗読、畔の影絵とトイポップチックなBGM、倉林哲也さんのシャンソン風?なギターの弾き語り、雪舟えまさんの短歌の朗読や歌とそれを導くフジワラサトシさんのギター、いろいろと盛りだくさんでおもしろくて時間なんか気にならなかったけれど、終演後に時間を見たら結構遅い時間になっていた。昼間家にいる間と電車に乗りながら古本で買った文庫本「愛をください」辻仁成著を読み終えた。「愛をください」だなんてちょっと恥ずかしいけれどZooって歌のフレーズだなあと何となく手に取ってた。孤児ふたりが文通する、その手紙の文章だけっていう小説で最後の展開が何とも切なく泣きそうになりながら一気に引き込まれてしまった。家に着いたら玄関前にまたクワガタがいて壁にはヤモリが這っていた。どこからやって来たのだろう。ベランダで星が見えるかって見ていて、やっぱりうっすらとした光だなあと、でもひとつだけ明るい星があった。ほら、写真の左上にぽつんって星があるでしょう。