2500マイル

この1週間の移動距離は2500マイルもの距離でした。そんな日々は少し異常だと思ったりします。何かに追われているような感じがしています。そんな中で少しでも楽しいことと出会えるならまだやって行けそうな気もします。いつもの場所も西の場所も北の場所さえも暑い日差しの中でした。でも日が短くなって夜がやってくる時間が早くなっているし、確実に季節は移り変わっているのだなと思いました。小さい頃は蝉をよく手づかみで採ったりしたものでした。まわりに広がる果樹園で油蝉だけでなくみんみん蝉、つくつくぼうし、くま蝉とかいろんな種類をたくさん採ったものです。歳をとって、今年は蝉に驚かされてビクビクしていました。家に帰ってくるといつも玄関のまわりの蛍光灯の光に導かれて、たくさんの油蝉が壁に張り付いていました。その前を通ると鳴き声を上げてバタバタと僕のまわりを飛び交っていました。それがちょっと恐かったのです。朝には、玄関前に力尽きた蝉たちが床に死んでいました。それは少しせつない光景でした。そして、いつの間にか蝉の声もなくなりました。夜には秋の虫の声を聞きました。