いじめられっこと神様のこと


秋の夕暮れは桃色の雲でいいですね。電車から降りるとき手ぬぐいを落としちゃったんだけど、電車から飛び降りてホームまで青年が追いかけてきて、これ落としましたよ、と手渡されて、そのまま振り返ってまた電車にぴょんっと乗り込んで戻っていって扉がプシューって閉まった。ありがとうなんて届かなかったかも。都会の中って少し麻痺しちゃってる感じがするからね、最近、おじさんやおばあさんまでもが閉まりかけの電車の扉をこじ開けるように無理矢理乗り込んでくるところを続けて見たりしてたから、どうかしてるって思ったりしてた。自然に親切な行動をとる青年にハッとさせられた。自分が嫌だなって思っていることはそれが自分自身であるからかもしれなくて、いいなと思うことは自分自身ではなかったかもしれないけれど、自分の中にある可能性があることなのかもしれなくて、それだったらいいなって思うことに目を向けて、そうあろうって思えたらいいんだろうな、きっと。

土曜日のお昼過ぎ、珈琲屋さんにボサノバとシャンソンのギターの弾き語りを聴きに行った。最近ちょっとだけクラスメイトだった福原さんと福原さんの師匠の梅原さんの演奏です。お店に入ったらすでに福原さんの演奏は始まってたけれど、大好きなボサノバのone note sambaが聴けてうれしかった。やっぱりいい声してる。梅原さんの演奏もいい空気感だった。クラスでは福原さんは優等生で憧れの的で僕はごくごく普通の平均点な生徒って感じでした。演奏の後、これからまた音楽聴きに行くって話してたら、本当にたくさん音楽聴いてるんですね、お金もよくありますねとか言ってて、うん好きだから、お金はそれ意外にほとんど使うことないからねって返したら、神様みたいな人ですねって言われた。いやいや、ただのいやらしいおじさんです。

そして、名古屋からjaajaがやって来たから見に行った。帽子屋さんの二階の大部屋でのライブ。建物は75年も前の古い建物だそう。jaajaの家もそれくらい古い長屋だから、なんかぴったりな感じだね。くみのさんのおなかだいぶ大きくなっていっぱい動いてるって言ってた。ライブでゆうにゃん、ひょうたん笛吹いてた。前の日にひょうたん笛吹きのたけしくんが、明日名古屋で少し時間があるから喫茶jaaja行こうかと思うけど開いてるかなってメール来てたけれど、開いてると思うけどjaajaは東京に演奏に来ちゃってるよって返事したところだった。変なタイミングだね、いつか喫茶jaajaでひょうたん笛吹かせてもらえるといいね。jaajaのライブを見終わってとなりにいたかっこいいお姉さん(61歳)が、なんかエネルギーもらったいろんなイメージが浮かんできた、何かまた作れそうみたいなこと言ってて話してたんだけど陶芸したり絵を描いたりして暮らしてるんだそう。僕は勝手にゆうにゃんのギター弾いたりしててビールにワインで酔っぱらってたからコードとかわかんなくなってたけど、まどかさんがギター少しうまくなったねと言ってくれたからうれしかった。まだ全然へたくそだけどね。かよさんの作りたてのポコシュカの新作帽子とまどかさんの金魚を手に入れた。いい感じだ。話しててゆうにゃんが、昔いじめられっこだった?って僕に聞いて、なんか分かっちゃうのかなって思ったんだけど、確かにいじめられっこだったけれど、いじめ問題みたいな陰湿な感じは全然なくて、僕はいじめられっこというよりからかわれっこかなあって、それで、ゆうにゃんもそうだったみたいなこと言ってたかな。そんな話したら、あとから変なこと思い出した。文化祭のときクラスの展示でひとりひとりクラスのナンバーワンを展示しようってなったとき、僕はいじめられっこナンバーワンって最初されてて、さすがにめげて、こんなの僕は嫌だってみんなにうったえて、文化祭の当日見てみたら、おっとりナンバーワンに変わってた。女の子がこっちのほうがぴったりでしょって言って、おっとりって何?って言ったらそういうのがおっとりって言われた。

日曜日、また八丁堀の七針に行った。フジワラサトシバンドを見に行ったんだけれど七針の出演者はどれも個性的だし他の出演者もすごくよかった。フジワラサトシバンドはシンガーソングライターのmmmさんがフルート吹いたり、やっぱりシンガーソングライターのキョーさんは前回のバイオリンに変わって今回はサックスを吹いていて多才だなあ。ドラムの岸田さんが加わったインストがすごいかっこ良かった。muffinというシンガーソングライターの最後にはドラムの岸田さんや王舟さんたちが参加して、出演者間の繋がりやお客さんたちとのいろんな繋がりが見えてきてきっと八丁堀ムーブメントは本当に起きていると思った。注目ですね。

元気です。