絶対なんて簡単に言っちゃダメ

仕事に行かなくちゃって思ったのにダラダラと怠けてしまって遅い時間に出掛けてしまったから結局終わらなそうだし明日も行かなくちゃだったらもう会社を抜け出して映画でも見に行こうとレイトショーを見に渋谷に行きました。渋谷までの電車の中で結婚式の帰り道らしい女子4人組の理想の男性像トークが聴こえてきたので耳を傾けていました。さりげなく花をプレゼントしてくれる人とか、テキパキっていうかきびきびしてる人とか、仕事ができる人じゃないとね、仲間意識が強くて仕事に懸けてるっていうかね、うん、分かる分かるぅ、そういうのいいねとか、なんとか、だいぶ要約しましたがそんな感じ、あ、僕さ、もう全然ダメだ、もてそうにないや、もう、はぁー、だらしなく気楽に生きていくよって思ったのも、つかの間、見た映画は「ミツバチの羽音と地球の回転」という映画でした。まだまだ知らないことだらけ、だけれど知らなくちゃいけないことがたくさんあると思いました。祝島というところで暮らす人々の3.5km先で建設されようとしている原子力発電所の反対運動活動を主軸に描かれたそのままの映画でした。強行的に海の埋め立てを始めようとする電力会社の人の呼びかけ、雇用が増えて離れた人が帰ってくるとか、絶対に壊れたりしないから安全だとか、今この国で起こっていることの事態が物語っているけれど、映画館の中は笑いが起こったくらいでなんて情けない言葉なんだろう、いっぽう、それに対して立ち向かう住民の態度や言葉の尊さはなんだろう、僕は涙が止まらなかったです。何が正しくて何が間違っているかとかよく分からないけれど、どっちを選ぶって言われたら自分の中ではもう答えは決まっているなあと思いました。
「新曲(今できることを)」と勝手に呼んでいる歌を繰り返し聴いていました。最後の最後は最高が待っていますように、本当、そう願うよ。若かった頃好きだった女の子に絶対なんてないんだよって言われてふられたけれど、分かってもらえなかったけれど、僕は簡単に言ったわけじゃなかったんだよ。とにかく絶対なんて簡単に言っちゃダメさ、騙されないからね。