パンと花

ここのところいろんな思いを抱いていたけれど、いっぱいに膨らんでいたものは一気に萎んでしまった。でも、これでよかったのだとも思って安心もしてる。今がそのときではなかったのだし、あの場所は自分に見合う場所ではなかったのだろう。余計なものを抱える必要はないのだ、場所にしても人にしても、今はもうそう思っている。楽しかったし感謝もしてる、でももう今度のことはこれでおしまい。ありがとう、そしてクソ食らえだ、サヨナラだ。何にもする気のおきない一日だった。いっそのこと新幹線とかに乗って遠くにでも行ってしまいたかったけど結局そんな気力も起きなかった。午前中に湯槽にお湯を貯めたけれど、お風呂に入ろうと動き出したのはもうおやつの時間も過ぎた頃だった。お風呂に入ってもう生温いお湯だなあと思って、洗濯をして干して、もう日が暮れかけてた時間に出掛けようと駅まで歩いた。外に出ると春らしく花はピンク色に色付き始めてるし気持ちのよい感じではあったのだけれど、でもやっぱりひとりきりで家にいたいと思って引き返してしまった。夕暮れの空には星もあったし、三日月がきれいに光ってた、強い光でちょっとオレンジかかったようなそんな気がした。昨日の夜に立ち寄ったお店、閉店間際に行ったにも関わらずゆっくりしていってくださいと手づくりパンのサンドイッチやスープや珈琲を出してくれてお言葉に甘えてゆっくりさせてもらったんだけれど、今日はそこで帰り際に買ってきた手づくりパンを食べた、そしておいしいと思ったんだ、ありがたいなあ。ありがたいといえば音楽だ。知らないうちに眠ってしまって変な時間に目が覚めて、今、音楽を聴きながら書いています。春らしいいろんな人の歌をランダムに選びながら聴いています。目に見えない大きなものがガツンとくる、まあうまく言えないけれど、嫌な自分の中の塊も徐々に和らげてくれるし、忘れてたものも思い出させてくれる。音楽って、まあ厄介だね。また歌を聴きに行くからね、春のうちにあのうたを聴きたい、久しぶりにそのままの生の声で、最近あまり歌ってなさそうだけれど、あのうたを聴きたいんだ。