シチューとカレーライスの夜


いわさきちひろ「ゆきのひのたんじょうび」

きのう、ちひろ美術館に行った。
いわさきちひろさんの絵は昔から実家に飾られていて気になっていた。ちょっと前に「ラブレター」という本を読んでいた。僕と誕生日が一日違いだった。勝手に親近感を持った。今日見た展示の中に「ゆきのひのたんじょうび」という本があって読んだ。いわさきちひろさんは雪の降る日に生まれたらしい。ぼくの生まれた日は雪が降っていただろうか。その時の記憶がない。ただ、朝に生まれて、朝日がキレイだったらしい。その時の記憶がない。ただ、それが名前の由来らしい。それは、聞いた話だ。決して名前の由来が「人生あきらめが肝心」ということじゃなかったらしい。それは僕のどうしようもない口癖だ。そんな、どうしようもない奴だ。


cafe see more glassコンピレーションアルバム

そうそう、「荒井良二ライブ」を見に行ったのだ。荒井良二さんは今年、スウェーデン政府が創設したアストリッド・リンドグレーン記念文学賞を受賞したそうだ。「斬新、大胆、気まぐれ、まったく独自の発光力を持つ」という評価だったらしい。まったくその通りだ。スウェーデン荒井良二さんの絵本は出版されていないのに、そんなふうに評価をしているスウェーデン政府はとても素晴らしいと思う。今、ちひろ美術館では「荒井良二のはじまりのはじまり」という企画展をやっている。企画展をやっている多目的室でライブをしたのだ。荒井良二さんによるギターとボーカル、そのほかウッドベースとドラムとチェロのサポートによるバンド形式だった。名付けて「世界と世界のあいだにある国の音楽チーム"A COUNTRY BETWEEN THE WORLD"」だ。原宿にある芋虫マークのビルの地下にある喫茶店cafe see more glassのコンピレーションアルバムに荒井良二さんは2曲参加している。ジャケットも荒井良二さんの絵だ。そのアルバムに収録されている「フィンランドのゾウの貯金箱」ではじまり「ぼくの夜きみの夜」で幕を閉じた。荒井良二さんはとても魅力的な人だった。歌もその間に挟むおしゃべりもいい雰囲気だった。最近フットサルをやって肋骨にびびが入ってしまったらしい。「12月」という歌を歌っていた。おしゃべりからするとたぶん荒井良二さんも僕と同じ12月生まれらしい。「シチュー」という歌を歌っていた。「来年の冬にシチューのコマーシャルでこの歌が流れていたら、あいつやりやがったなって思ってください。」とコマーシャルソングとしての使用を望んでいた。とても暖かい曲でシチューを食べたくなった。1956年生まれだというが、こういう人を知るたびに本当に年齢なんて単なる数に過ぎないと思う。きっと荒井良二さんはこれからもずっと「はじまり、はじまり」と言っていろんなことを見せてくれそうな気がする。僕も「はじまり、はじまり」となんとなく気まぐれにちょっとだけ新鮮な気分でいつもの生活を続けたいと思う。

家に帰って夕食はカレーライス。先週の日曜日に作ったカレーを一週間かけてやっと食べ終えた。

ラブレター

ラブレター