元気の主張

桜がちらほら咲き始めている。アントキノイノチという映画を見てきた。小説で原作を読んでいたから、それと比べてしまう。ゆきちゃんの設定が違っていた。小説どおりに飲み屋のアルバイトだったら良かったのにって思った。小説では死なないのにゆきちゃんが最後に事故で死んでしまった。死はとても悲しい。何で死なせてしまう話にしてしまったのだろう。無理に悲しみを誘うような演出を考えているように感じてしまって、死は悲しいのに泣くに泣けなかった。つらい出来事や悲しみを背負ってきた京平とゆきちゃんがお互いの背負ってきたものを含めて受け入れて恋人らしくなったというのに何で簡単に死なせてしまうのだろう。つらい思いをして長い間、精神が病んでいた京平がやっと見つけた大事なゆきちゃんが死んでしまったあとすぐに気持ちを切り替えたみたいに、元気ですかーって叫んでいたのがなんか無理に元気を主張しているようだった。無理に元気を主張しなくたっていいと思う。最後のエンディングに流れた歌も強引にドラマチックにって感じに聴こえてちっとも響いてこなかった。僕ならもっといいエンディングソングを知っているんだけれどね。まあ僕はたぶん元気、そんな感じ。
永遠の光