街のスピートがあがっても僕らは豊かになれない

peanut_butter2009-06-27

暑いのでTシャツに短パンにビーチサンダル。cafeムリウイyojikとwandaのライブを見に行く。曇り空だったけど夏至を過ぎて夜7時でもまだずいぶん明るい。そしてゆっくりと夜がやってくる。そして歌にゆっくりと時間が流れる。アイルランドの音楽が好きとかちょっと言っていてもそんなにその背景なんかを意識したりあんまりしていなかったりする。足のステップのみのアイリッシュダンスはイギリスに支配されていた時代に窓から家の中ダンスしていることが分からないようにダンスしていてそういうスタイルになったっていうのはよく聞いた話で「ありふれた奇跡」(いいドラマだった)でもそんな会話が出てきていたっけ。ライブ中に伝統的な歌に悲恋の歌詞が多いのはイギリスに支配されていて独立したいアイルランドの人々の意思を表立って言えない時代にその思いを女性への想いに例えて表現していたようでそんな話をしていたのを聞いた。
the water is wide これは今年4月のライブ映像

この歌はフォークシンガーとかいろんな人がたくさん歌っているらしいけれど僕が手元にある音源でぱっと思いついたのは五島良子さんのやつでCD取り出してきて歌詞カードを眺めてみる。訳すときっとこんな感じ。
〜海は広いな。
僕はこの向こうに超えられないな。
空飛ぶ羽だってないんだもの。
ふたり分ぐらいのボートをおくれ。
さあ、漕ぎだそう、大好きな君と。
ああ、愛は穏やかでやさしい。
開いたばかりの花のように甘い香り。
でも愛は枯れて冷たくなって
朝露のようにいつか消えちゃうのかな。
ここに船があって君が旅立つ。
君は船が深く沈んちゃうくらい荷物を抱え込んでいるんだね。
それでも僕の愛の方が深いかも。
沈み方も泳ぎ方も分からないくらいね。
海は広いな。
僕はこの向こうに超えられないな。
空飛ぶ羽だってないんだもの。
ふたり分ぐらいのボートをおくれ。
さあ、漕ぎだそう、大好きな君と。〜
なるほどなあ。the water is wideは僕にはyojikさんの歌声でなじんできてしまっているなあ。いい歌声だな。yojikさんはキヨシロー追憶のソロ弾き語り。キヨシローの生の歌はもう聴けないけれど、残された歌をいろいろ聴きたくなった。今回のライブはwandaさんもいつもより歌っていたのだけど、wandaさんの作る歌は能天気そうでいて息苦しかったりする世の中をひねくれていそうでいて、とてもまっすぐな気持ちで言葉を繋いでいるようですごくいいなあと思います。アイラブユーていい感じの歌です。世の中に溢れる浮ついているだけのラブソングなんてつまらないけれど、自ら「私の曲は結局アイラブユー、自分を肯定するためのアイラブユー、浮ついたラブソングでしかないわアイラブユー」なんて歌っちゃうなんていいセンスしてるなあって思う。僕はコードを押さえるだけであたふただけれど、wandaさんみたいに指と音の場所が染み付いてギター弾けたら気持ちいいだろうなあ。