魂のはなし

死んだあとに人はどこにゆくのか、ゆき場所などどこにもないのか、魂としてこの世に留まっているのか、よく分からない。死んだことないからね。一度、七針で朗読しているのを見たことのある東直子さんの「とりつくしま」という短編小説集を読みました。ただただ、1日ベッドに寝っ転がって読みました。人が死んだあとのこと、誰かの間近にあるものに取り付いてこの世に再びやってくるというおもしろい設定のお話。それはやっぱりせつない感じもあるけれど、なんとなくこんなふうならいつか訪れることだし、死ぬこともなんとなくちゃんと受け入れられるかななんて思いました。そんなふうで、いいなあと感じた本でした。