本屋で見かけた女の子

池澤夏樹の本を読んだきっかけはデパートの本屋で好みの女の子を見かけて声をかけたかったけれどかけれなくて、その子が池澤夏樹の本を買っていったからです。というのはウソです。これは田辺マモルさんの「僕がアメリカ人だったら」という歌の歌詞の中の出来事です。いや、田辺さんの歌を聴いたことがきっかけで池澤夏樹の本を読んだわけでもありません。きっかけなんか覚えてないなあ、田辺さんの歌を聴く前に、本の虫みたいだったときに、ただなんとなく本屋で手に取って買って読んだんです。最近もわりと本の虫みたいな感じで活字を読みたい、読みたい、そんな年頃みたいです。ずいぶん前に読んだ池澤夏樹著「すばらしい新世界」という分厚い本の続編「光の指で触れよ」という、これまた分厚い本を読み終えました。いろいろなこと考えちゃった。いつかのこと「経済を回すということよりもただこうして人が関わり合って楽しいって思えることでいいと思う」というような意見に出会ったとき、僕は強く本当にそうだなあって思ったんだけれど、人は人であって人が物や機械みたいに扱われるのは嫌だもの。とはいえ、まあお金がないと困るんだろうけれど、でも、どっかでどうでもいいよって気持ちもあって、僕はあいかわらずひとりぼっちだけれど、いつかのことを思い出して、一緒の時間がたくさんあったらいいなってそんなことばかり思い浮かべてしまうのです。
Driving with the Brakes on