希望

炎天下のなかで歩いて手づくり市に行ってみた。いろいろと見て回るのは楽しいけど、何かを買おうという気にはならなくてただ暑さにやられて、棒に突き刺したきゅうりを買って座って休憩しながら食べた。およそ三年ぶりにこの場所に来たのかなと思う。景色はそのままだと思うけど、物足りないと思ったのは歌が聴こえなかったからだと思う。それでヘッドフォンで歌を聴いた。それから近くの喫茶店でパンとサラダと珈琲をいただいた。二股に別れた川の間にある神社まで行くと大きな木に囲まれた参道で古本市をやっていた。たくさんの本の中に一冊くらい欲しい本を見つけられるだろうと思ってひととおり見て廻って、一冊だけ欲しい本が見つかって買った。街のほうへ戻る途中で豆餅を買って川沿いで食べた。川沿いをゆっくり歩いて街中までたどり着き、歌を聴きに行った。安藤さんとラヴラヴスパークの三年ぶりくらいの共演にきわわというバンドが加わっての楽しい時間だった。安藤さんの歌を聴き、手づくり市で物足りなかったものを取り戻した。久しぶりのラヴラヴスパークはやっぱり楽しかったし、きわわはご機嫌なバンドですごくよかった。ニューヨークから日本庭園のワークショップを大学に受けに来たというアメリカ人が歌を聴きに来ていてカタコトの英語を久しぶりに喋った。単語のツギハキがやっとだったけど意味は通じてるみたいで君の英語はちょっといいねとお世辞を言われた。普段から日本語の会話も苦手でままならないのでお世辞はちょっとうれしかった。安藤さんの歌を聴きに来たという。安藤さんの歌は僕にとってHOPEだと言っていた。僕はme tooと思った。ちゃんとした英語かわからないけど。夜中にひとりスナックに行ってみて入ろうかどうか迷ってたら扉が開いて、よう子さんが出てきた。そのまま中に入ってビールを頼んで飲んだ。ロックンローラーが亡くなったという話しを聞いた。よう子さんが日本酒を出してきておちょこに注いでくれた。それでいっしょに献杯をした。