あのとき思ったことと今思い出すことと

何かの出来事に何かを思ったりしたことがあったとしてそのときのことを思い出してみたりしようとするときその時の思いとは別の物語になっているのかもしれない。こんなふうに文章を書いていると実際に起きたことや思ったことを書いているつもりでいてもいつの間にか物語を作っているのかもしれない。誰かがとった行動が自分の中で特別なことと思って記憶にあったとしても、誰かにとってはただそうしてみただけでそんなに特別なことじゃなかったのかもしれない。

ポロポロ (河出文庫)

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