粉ジュースじゃなかった


ハワイのお土産の中に粉状の何か分からないパッケージがあって、水を加えるだけって表に書いてあったから粉ジュースかと思ってたら、あれはポルトガル風の魚用マリネミックスだって教えられてパッケージの後ろを見るとそんな表現で説明が書いてあって、袋を開けたとたん酢っぽいつーんとくる感じ、危ないよこれ水に溶かして飲んでいたら大変だったよって、その粉を水に溶かしてキノコとかもやしとかと一緒にタラをなじませて料理してみて夕食に食べた。
夕方までの拘束のあとで、夜に「扉をたたく人」って映画を見てきた。ピアニストの奥さんに先立たれ、何年も長い間大学教授として新しいことをするでもなく同じ教材や論文を手に毎年同じことを繰り返し教壇に立ったり学会に出席をしたり、ただそういう立場の人として”忙しいふり”をしながら過ごす日々を虚しく感じていたウォルターが、ひょんなことから移民の若いカップル、タレクとゼネイブに出会って、タレクのやっていた打楽器ジャンベに夢中になっていってという映画だった。ウォルターのその変化がとてもいい感じで音楽っていいなあと思うのだ。でも、映画が描いているテーマは音楽がもたらしててくれる希望とは別に、ただジャンベ奏者としてニューヨークで演奏をしていたかっただけのタレクが9.11以降の移民に対する警戒を強めたアメリカの体制によって逮捕され拘束され最後には送還されてしまうという希望を閉ざされてしまうという事態のことだったりして、ウォルターが抱いたそのやり切れない思いの心の叫びのようにジャンベは激しくリズムを刻むのです。グッとくる映画だった。
メーリングリスト登録してたアイルランドのシンガーソングライターLisa Hanniganのライブ情報のメールが来たのを見て、映画「onceダブリンの街角で」のグレンとマルケタのユニットthe swell seasonとの共演でとても見に行きたいなあと思って情報を見ていたらその日の同じ会場で昼間には大好きなアコーディオン奏者のSharon Shannonが演奏するらしくてますます見に行きたくて、その頃その近くでは僕が一番ぐらいに大好きなアメリカのバンドがライブをやる予定なのに気付いて、ああ、夏休み、海外行こうかなあってちょっと考えたりしているのでした。